Ballet:Lesson Notes #98
【CoolBallet】
降り注ぐ陽光の紡ぐ金色の温もりが
手放すべき全てのものを
その光の中に溶解していくような
リラクゼーションのひと時の中で
膝下くらいまでの深さの程よい湯加減の温泉と
脚で戯れているような動きが生じてくる。
今、身体はこういう動きを心地よく感じ
必要としているのかと感じながら
生じてくるものに自分を委ねた。
バーレッスンは片手バーで
ポール・ド・ブラを中心にみていただく。
どういう軌道を描こうと操作するというより
自分の中心から生じ
空間へと広がり、あるいはまた
引寄せられるように収まるムーヴメントにアームスを委ねながら
どこまでを保ち、どこをどう重力に委ね
プリエの動きとのコーディネーションを連ね
アームスや体幹だけでなく
空間や床との繋がりも含めた全体の調和の中で
運ばれていく腕とその結果として生じる軌道を
繊細に感覚の印画紙に焼き付けていく。
もっと抜けるところ、委ねられるところが
ずいぶんあるものだと気付く。
意識や自我のこわばりが
少しずつ削ぎ落とされていく中で
アームスはより自由に運ばれ
自然とプリエと同調し
より広がりのある流線型を描きながら
身体全体を相応しいポジションに導き
顔のつき方や、表情までもが
意識するでもなく、自ずとその動きに寄り添ってくる。
先日の仄かな光の中のアームスと
今日の光の溢れる中でのアームスとが
全く同じである必要は無い
(舞台)照明は、単に観せるための演出だけでなく
本来、そこで踊る僕たちが
そのイメージに沿った光に響きあっていくためにあるのです
というようなことを仰る。
エクササイズではあるのだけれど
エクササイズには終わらない
どんなシンプルな動きや、その繰り返しの中にでも
舞台芸術としてのバレエが
その底流に流れ続けていることを
血肉に、骨に染み込ませていくようなひと時だった。
【あわい】
その後、友人と遅めのランチをとることになった。
秋と冬、昼と夜のあわいを
滑るように流れていく時間の中で
刻々と移り変わる光をも味わいながら
色々なことを話した。
その日、その時間を共に過ごすことを
予定していた訳ではないのに
穏やかな時間が齎してくれた静寂は
その後、実家から入った連絡で
父の血液検査の結果
いくつか、余り望ましくない数値が出て
来週早々に精密検査が必要になったとのことで
このところちょっと体調を崩している父への懸念や
少々動揺気味の母のフォローにおいて、
長女としての役目を果たすための
スタンスの足元を支える落ち着きを
そのひと時は余韻として残してくれたようだった。
色々なことで頻繁にシンクロが生じる友人なので
その真心の温もりが、それが必要になる時に
予め齎されたりしたのかなと感じながら
それをしみじみあり難く思った。










