ロイヤルバレエスクール・ダイアリー
ロイヤルバレエスクール・ダイアリー (3)パーフェクトな女の子
ロイヤルバレエスクール・ダイアリー (5) トップ・シークレット

ロイヤルバレエスクール・ダイアリー (6) ステージなんかこわくない
この8巻でこのシリーズは完結するが
美装ケース入り8巻セットというのも出たらしい。
バレエ好きのお子さんへのギフトなどには良いかも。
アレクサンドラ・モス (著), 阪田 由美子 (翻訳)
草思社 (2006/9/20~)
各\880 (税込)
草思社のページ
http://www.soshisha.com/book_wadai/35ballet/index.html
児童書ですが、
バレエのレッスンやオーディションの様子はむろんのこと
新しい環境に入っていく中での不安や戸惑い
そしてそれを受け入れる周囲の空気まで
繊細に描写されていて
まるで自分がその時間・空間にいる気がしてきます。
今まで読んだバレエの物語の多くは
少々時計を巻き戻して、
その時代のイメージを重ね合わせるような感じでしたが
この物語ではインターネットやメールといった
現代を感じさせる言葉も出てくるので、
余計リアルな感じがするのかもしれません。
気がついたら、「エリー頑張って!」と
時に母が娘を見守る視点で応援したり
時にタイムスリップして自分自身が
この10歳の少女になったかのようにドキドキとしながら
すっかり物語の世界に惹き込まれている自分がいました。
バレエ用語が出てくるページでは
左のような可愛いイラストが描かれていて
バレエの経験の無い方や、初心者の方でも
イメージしやすいと思います。
そして、バレエだけでなく
オックスフォードの街並みや
ロイヤル・バレエスクールの佇まいに思いを馳せながら
人間味溢れる周囲の人々の魅力にも心惹かれますし
父を幼い頃に事故で亡くし
母もある病気を抱えつつの母子家庭という環境の中で
母の身体を気遣い、漠然と不安も感じながら
揺れ動く少女の心が
物語の奥行きを広げています。
1巻を読み始めて、そう時間も経たないうちに
「食べるように、息をするように、眠るように、バレエをした。」
この少女の成長を見届けたいという気持ちになっていました。
そして、資質や実力を問われる
バレエという厳しい側面を持つ世界の中で
時に摩擦があったり、技術の習得がままならなずに
気持ちがへこんだりしながらも
屈折したりせず人の優れた面を素直に受け止め
それを前向きに転換し、
周囲を調和に導いていくエリーの姿には
とても清々しさを感じますし
そうした「厳しさ」の描き方にも
作者のバレエとバレエに関わる人々への
深い愛情が感じられます。
ソフトカバーでコンパクトにまとまっていますので
持ち歩くにも便利です。
お子さんはもちろん、大人の皆様にも
ぜひお薦めしたい本です。
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